2011/07/30

The Runaways

The Runaways (2010)



1970年代の音楽シーンにすい星のように登場した実在のガールズバンド、ランナウェイズの内幕に迫る。
当時のバンドのギタリストで、今も現役で音楽活動を続けるジョーン・ジェットが本作の製作総指揮を担当。

1975年、ロサンゼルスで暮らす15歳のジョーンの夢はロックスターになること。ロックは男のものと相場が決まっていた時代、彼女は周りから変人扱いされていた。だが、音楽プロデューサーのキムとの出会いがジョーンの運命を大きく変え、彼女は10代の女の子だけのバンドを結成する。
(by.Cinema Today)







日本タイトルは『ランナウェイズ』。

監督は、MansonやDavid Bowie, White Stripesなんかのミュージックビデオの監督などしてる、写真家で映像作家のFloria Sigismondi。
そしてこれが、彼女の初映画監督作。

彼女が監督したからこそ観に行った映画。
彼女の映画!!ってかんじだった。徐々に彼女の世界に。彼女の色んな方法で映像表現してみたって感じがした映画。
何にもない砂漠化したような場所にポツンとある電話ボックスとか、荒んだトレーラーだとか、タイルに囲まれた浴室のような空間などなど。

やたら結構誇張しつつもリアルなジャパン像にビックリ。
こんな、ビートルズがやってきた並な反応と人気は彼女達には無かっただろうし、当時アタシは生まれるどころか存在すらしてなかった時代だけに、リアルタイムの彼女達のことは全く知らないんだけど、ミーハーな日本人特に海外のバンドなんかが目新しい時代の反応を誇張しまくったらこうならんでもないんじゃないかなとは思ったし、コミカルなかんじがすごくある。
もしかしたらビートルズを連想させるようなそんなパロディーみたいな気持ちもあったんじゃないかとか、夕食のレコード会社の接待のシーンとかも、あぁ~絶対やってるわぁあるあるってかんじだったし。

しかし、リタの存在半分スルーなとこにあれ?ってなったかな(笑)
映画化に関して彼女は難色を示してたって耳にしたことがあった気がするから、そういう所に理由はあるのかもしれないけど。
リタもバリバリ現役で今も音楽活動してるだけにさらっとスルーされてるのにちょっとツッコミ入れたくなったわ。

Twilightの時は何も思わなかったけど、見てるとジョーンジェットに見えて来るマジックに彼女のことちゃんと注目してた。元々ジョーン好きだからかもだけど。
似合ってる。凄く。

出だしのIggyとかグラムナンバーにテンションアップそしてクレジットでBad Reputation流れてテンション上がる。
Welcome to '70な。あの頃の音楽シーン好きな人は楽しめそう。
ファッションも、さすが彼女の映画っていうのもあってか、いちいちカワイイ。

でも、会場出た時に「で、結局何やったん?」とかいう会話をしてたカップルがいたし、フローリア好き、それからランナウェイズ好きもしくは知ってる人じゃないとそこまで楽しめる映画じゃないんだと思う。
あと、70年代のあのグラム~のロンドンあたりスウィンギンなカルチャーとか好きな人と。
クリステンとダコタが主演だからっていうので話題になってる映画で、それが目玉になってる映画でもあるけど、映画が映画だけに、それだけで見に来る人にはあまり楽しめないんじゃないかな、と思ったわ。

映画見た、さくっとした感想は、
フローリアの次回作に期待!ってとこだったかな。
面白かったし、曲もよかったし、衣装もよかったし、何よりも映像がよかった。
だけど、話の内容が深く掘り下げられず浅く、映像や演出にかなりの重点をおいている印象があって、映像作家の彼女だけに、その点では素晴らしい映画には違いない。
だけど、The Runawaysを知らない人と知ってる人が見るのに感想が違う映画だとも感じられて、知らない人はこういうバンドが昔してこういう感じで解散しましたって感じで、知ってる人は曲を楽しみつつこういうことがあったんだだとか似てるなぁっていう部分で楽しめる映画だったんじゃないかと思った。

バンドもの映画として、こっちはフィクションだけど、アタシが最も大好きな映画としてVelvet Goldmineがあって、ボウイのグラムロック時代の大物グラムロックバンドの映画で、The Runawaysと冠る時代の設定で、ちょっと似た部分のある映画って印象があって。
たぶん彼女、フローリア、も製作にあたって少し見たりはしてたんじゃないかと思った。
ちょっと非現実的なアートな映像なんかが織り交ぜてある部分が似てると思うんだけど、Velvet Goldmineの方がずっと人形とか出て来てもそれが自然にマッチしていて成功していてストーリーとかに厚みもあって、Velvet Goldmineって素晴らしいわぁってなってしまったから(笑)
きっと彼女は幻想的で退廃的な映像を得意としてるアーティストだから、ガチでフィクション映画作らせたらいいんじゃないかって思いました。

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